Tales of Mados & Ringos / 真・窓と林檎の物語
トップ窓と林檎 → タコにつける… 1997.07.15

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真・窓と林檎の物語
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タコにつける薬

  「タコにつける薬はない」とは、よく言ったものだ。 実際、世の中にはどうしようもないタコが存在する。 我輩は心が広いので、たいていのものは暖かく見守ることにしているが、 さすがに堪忍バッファが溢れる事も時にはある。

  我輩は最近ほとんどTV(遠隔画像受像機とか言ってもいいが、面倒なのでTVにしとく)を見ないのであるが、時々見掛けるタコがある。そう、あの妙な躍りのノーテンキな奴ら。 そう、Intelのタコい複媒体拡張の広告だ。 あの広告をノーテンキと言わずして、何と呼ぶのか? どうしてクリーンルームであんな派手な衣装を着ないといけないのだ? タコな初心者など、あの踊っているグループの名前がMMXだと思っているらしい。音楽ユニットか何かと勘違いしているのであろう。 タコはタコを呼ぶ好例である。 それに、あのタコい音楽(と呼べるシロモノか?)。 もうちっと、知性というか、文明の香りを漂わせるマシなもんは作れなかったのかねぇ。

  だが、しかし、but、however、世の中は広いぞ。 さらにその遥か上を行く微かに軟らかなタコが存在したのだ。

  例えば、ここの文面である。 まずいきなり、「ハッカー」という言葉の意味を間違えている。 「ハッカー」は別に悪い輩ではないのだ。 悪さをする奴は「クラッカー」と呼ぶのだ。 ハッカーはある種の尊敬をもって使用される言葉で、 ネットワークやコンピュータに対して悪事を働いて喜ぶような輩であるクラッカーとは全くの別物である。 この辺はマスコミどもはこぞって間違っているので、真に受けてはいけない。 今まで間違えて使ってた人、胸に手を当ててよ〜く反省するように。 で、「悪意を持ったハッカーによる攻撃」を受けると、 微かに軟らかなサーバはアクセス不能になるんだそうな。 しかも「この現象は他のサーバでも一般的に存在」して、 どのベンダのサーバでも同じく発生するそうな。 てめえ、嘘こくな! 「この幻想は当社のサーバにのみ一義的に存在」の間違いだろうが。 どうして他のサーバでも同じなんだよ。 こういう事をぬけぬけと書いてるとは信じられんな。 そんなことを書くと虚偽申告罪で問われるぞ。 でもな、 これはきっと米の国から来た日本語をよく知らないおじさんが書いたに違いない。 そうでなければ、こんな間違いを白昼どうどうと書いておれるはずがない。

  で、とっとと次。 「このバグは機密データを危険にさらすわけでは」ないそうな。 ま、サーバが倒れるだけだったら、データが外に漏れることはないのは当然であろう。 でもな、サーバってのは倒れちゃいけないものなのだ。しっかりしろよ。 おかげで自分のところも散々やられちゃったであろうが? 世の中には微かに軟らかな会社のザルみたいなセキュリティを簡単にかわして入り込める人々がぎょーさんいるってことを知っておかないとね。

  が、しかし、次がまたまたタコだ。 「サーバのサービスの停止と再開で復旧」できるそうな。 あのなあ、それはリセットって言うんだってば! ま、リブートしないだけマシか。サーバは何ヶ月もリブートしないで欲しいがな。

  でも、その次がさらに想像を絶してタコだ。 ほんとに「恒久的に解決した」のか? 「攻撃者のIPアドレスを記録」するって、そもそもIPアドレスさえ記録できないサーバなんていまどきの地球上に存在するのか? へえ、「迅速な対応」ね。でもね、対応と解決は違うよ。願わくば、辞書を引いて欲しいもんだ。対応ていったって、得意のアラート表示攻撃で

「問題の出る可能性があります。続けますか?」
てな感じで責任を全部ユーザに押し付けるのは、 変更とはいっても解決とは呼ばないのだよ。 しっかりしてくれたまえ。世界最大のソフトウェア会社ではないか!

  でもって、 なぜか重要なこととして、 「サーバをダウンさせること」は「法律で罰するべき」だとおっしゃる。 うーむ、それはそれでちっとは重要であると思うが、 我輩は「悪意を持って」「自社製品に関して虚偽の広告をする事」の方をとっとと「法律で罰して」もらいたいな。皆の衆もそう思うであろう?な?な?

  さらにタコなき道を行く。 「複数のサーバを一度に不能にするURLはない」そうな。 それはそうだ。だって、URLにはサーバの名前自体が含まれてるんだぞ。 だからそれぞれのサーバに固有なのだ。複数が一致するはずないだろが。 変なこと書くなあ、ほんとに。

  そして、あろうことか、無情にも遂に最終兵器が使用される。 「システムをリセットすると、回復します。」

  あのなぁ、それを言っちゃあお終いよ。 我輩はこの文を読んで15分ほど金縛りにあってしまった。 うーむ、これは一体どういう魂胆なのだ? いや、そうか、これはたぶん異星人からのメッセージに違いない。 そうでなければ、こんな文章を発するわけがない。 ということで、タコとは「違う文化を持った異星人」のことだったのだ。 一つ勉強になったね。

  で、ここまでタコを究めた事例は地球上はおろか銀河系広しと言えどもなかなかに珍しいので、 ぜひ皆さんもファイルとして保存しておいて、 暇な時に読み返してみるとよいであろう。

  しかし、タコにつける薬、ほんとはあったほうが世のためだと思うけどなぁ。

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