もう一冊サイモン・シン「フェルマーの最終定理」

2004.11.04 23:24

サイモン・シンが「暗号解読」の前に書いたのがこの本である。

こちらも面白い。「暗号解読」と同じく、人間ドラマが魅力的である。

フェルマーの最終定理とは、300年以上もみんなで証明しようとしては敗れ去ってきた難敵であった。 「定理」とは証明されたものなので、正確には最近まで「定理」ではなかったのだが、まあそんな細かいことはどうでもよい。 とにかく、このフェルマーの定理は整数の間に成り立つ関係を式にしたものである。 で、小数や分数を扱わない整数論は、数学の中でも「数学の女王」と呼ばれるほど、単純で魅力があるらしい。

証明に成功したワイルズはプリンストンの教授であるが、 証明が完了するまで何年間も他人との交流を絶って部屋に閉じこもってたそうである。 やっぱり、歴史に名を残すような人は他人と同じようなことはやらないってことか。

ちなみに、我輩は「暗号解読」の方が面白かったが。