S4L/執筆後の反省

執筆後の反省:「あとがき」のようなもの

反省すべき点はたくさんあります。 とりあえず思い付くままあげてみましょう。

  • より凝ったモデリングの作例に踏み込めなかった
  • プラグインの節がほとんどプラグインのコンパイル、組み込みの仕方の説明しか入れられなかった
  • ページ数がかなり増えてしまった(見積もりが甘かった)
  • その結果、予定よりかなり遅れてしまった(出版社のNさん、Wさん、Tさんどうもすみません) モデリングの作例は表紙に写っているCDケースやヘッドフォンなど部屋にあるものをいろいろ取り上げようと思っていたのですが、 時間とページ数の制限がきつく断念しました。 そもそも、ページ数は最初は256でしたが、288になり、それでも足りなくて304になった経緯があります。 さらにその過程で文字のポイント数をかなり小さく変更しているので、 かなり努力して詰め込んではあるのですが、 少なくともあと1ヶ月+100ページの余裕があればいろいろ増やせたと思います(特に最後の章)。 最後の章はほんとうはGimpを使っていろいろ試したり、 スキャナやタブレットをつなぐところまでやろうと思っていたんですけどね。 プラグインの作成も懲り始めるとプログラムだけで10ページとかになってしまうので、 もっと早めに完成させて、その分だけ前半のページ数をセーブすれば良かったかなとも思います。 まあ、今となってはいい反省材料ですね。 今度書くときはしっかり計画を立ててやるのが肝要、と。

あと、もっと細かいところでは

  • 各章の扉ページのCGは出版社側で用意したものを使っていたが、時間がなく自作品に入れ換えることができなかった(表紙のCGは"Think difficult."が載っていることもあり自前です)
  • コラムもあと3つくらい用意していたが、ページ数の関係でカットした
  • この文章と違う「あとがき」も用意していたが、やっぱり入らなかった
  • Linux用のグラフィックソフトウェア紹介の部分でURLを入れるのを忘れた
  • 帯に書いてある「Shadeを使って気付く『なぜ』に即答!」はちょっと恥ずかしい

こんなところでしょうか。あげればいくらでも出てくるのでこのへんにしましょう。

逆に自分としてはよく書けた方だと思っているのは、下の部分です。

  • 線から面、自由曲面へと進む導入部
  • 自由曲面が基本的に長方形と同相であることの説明(「湿布薬とソーセージ型」のところ)
  • 各プリミティブ間でどのように相互変換が可能かのグラフ
  • 曲線にもねじれがあるということ(「らせん」を作る部分)
  • ポリゴンメッシュについて(まだ他の本で触れたものが少ないので)
  • レディオシティのコラム
  • 参考文献(よく調べたつもりです、字が小さいのでページ数は少なくなってますが)

上にあげたあたりの文章は、少しは市販のShade解説本と一線を画すことができたと自負しています。

それにしてもA5版とは言え、 300ページの文章に画像を500、脚注を300入れるというのは物凄い作業量だと実感しました。 かなり疲れます。私の2000年前半はほとんどこれしかやってません。 「もうしばらくほっておいてくれ」という感じですが1ヶ月もすると、 (本になるかどうかは別として)次は何を書こうかななどと考えてしまいます。 今のところはOSかプログラミングの話を考えてますけど、CGになるかもしれません。 私のようなものに「もっと書かせてみたい」というありがたい出版社の方がいらっしゃいましたら、 ぜひお待ちしています(と、営業もしておこう)。

そんなこんなで、前作MSSとは違った意味でいろいろ思い出深い作品となりました。 ある程度の厚み、重みのある本がまるごと一冊自分の手によるものだという実感は、 他では体験できない貴重なものだと思います。

私に執筆の機会を与えてくださった工学社の方々に感謝します。 さらに、本書をお買い上げ下さった皆様、どうもありがとうございました。 まだの方は、立ち読みだけでもしてくだされば幸いです。 感想もメールで随時お待ちしております。

PS. 別の観点からの執筆裏話はこちらに書いておきましたので、 興味のある方はご覧下さい。