また、原因と結果

2005-01-17 09:34:18 (5849d)

またもや、ありがちなパターンである。

これって

  • 喫煙すると、自殺したくなる
  • 自殺したい人は、煙草も吸いたくなる

のどちらなのか、区別できていない。 日本疫学会での発表では、もう少ししっかりした論理で語られるのだと思うが(なんといっても学会だし)、 この記事はどっちが原因でどっちが結果なのか、混乱を招く。

確かに、記事本文には「喫煙が原因で、自殺という結果につながる」とは明記されてないが、 読んだ人はたいていそのように理解する。「だから、煙草はやめよう」と。

我輩としては、それはそれでありがたいのであるが。 「煙草を吸う」という条件を前に書いてあるから、後ろに書いてある「自殺率が上がる」がその結果に見えてしまうのである。 これなら、逆に「自殺願望の高い人」は、「喫煙率も上がる」と書くことも可能だろう。 実際に、どこかで「自殺直前は喫煙率が上がる」という記事も読んだことがあるし。

似たような例は、以前にもあった。 確か

  • 煙草を吸っていると、アルツハイマーになりにくい

とかいう妙な説であった。 それもよく聞いてみると、喫煙者は寿命が短くなるのでアルツハイマーになる前に死亡する人が増え、 結果としてアルツハイマーの発症率が下がる、というものであった。 死亡時の年齢というファクターを忘れている例である。

世の中の健康関連の話題の半分くらいは、こんな感じのトンデモ推論である。まったく困ったもんである。 誕生日や血液型で性格がわかる、とかいうのも同類だ。

本当は、義務教育で、こういう論理とか考え方について、しっかりやるべきなのだ。 歴史の年号や、使えない英単語を覚えさせてる場合ではないぞ。